スイッチのスタッキング(スタック構成)をご存知ですか?
複数のスイッチを一つの論理的なスイッチとして管理することで、ネットワークの拡張性や冗長性を高める方法です。
スイッチスタッキングの概念とそのメリットについて解説します。
メリット
冗長化
スタッキングすることで簡単に冗長化できます。さらにここでいう「冗長化」は、
・スイッチ自体の冗長化
・経路(アップリンク、ダウンリンク両方)の冗長化
2つの冗長化を意味しています。
ポート数
スタッキングするためにスイッチ同士を接続することになりますが、一般的に
・スタッキング専用ポート
・SFP、SFP+ポート
を用いて接続します。
専用ポートはもちろん、一般的にSFP、SFP+ポートを用いることは少ないでしょう。
対してスイッチ同士を「カスケード」したり、スパニングツリープロトコル(STP)で冗長化を行うと、ポートを消費してしまいます。
これではせっかく購入したスイッチもポートを存分に使えません。
スタッキングは使用ポートの最大化も行えます。
管理工数
スタッキングされたスイッチはコンフィグが1つになります。それぞれのスイッチに対してコンフィグを行う、コンフィグを管理する必要がなくなります。
デメリット
- 金額
スタッキングすることができるスイッチは、一般的に中位~上位機種になります。さらに2台以上で構築するわけですから、×2台の金額がかかります。
また、スタッキングするためにスイッチ同士を接続するケーブルも、一般的に専用のものを用います。ケーブルも×2本用意し、いわゆる「たすき掛け」でスイッチ同士を接続することになります。 - 技術力
スタッキングはネットワーク機器の「発明」と思っています。これほどまで簡単に冗長化を実現できる技術はありませんでした。
そうはいっても、スタッキングするための技術は必要です。ものによってはケーブルでつなぐだけでスタッキングが完成するものもありますが、一般的に
・スタッキング用ポートへコンフィグを設定
・マスタースイッチを選定し優先順位のコンフィグを設定
・スイッチ同士をたすき掛けでケーブル接続しリブート
を行う必要があります。
まとめ
スタッキングはネットワークを簡単に冗長化してくれます。
どんな小さなネットワークでも、冗長化はとても大事です。
ぜひネットワークを考えるときは「冗長化」を一番に考えてください。そしてスタッキングの簡単さを体験してほしいと思います。
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